2011年6月25日土曜日

PENTAX Q 微妙

世の中の小さい物フェチがヨダレを垂らすようなコンデジ、
PENTAX Qが発表された。

2月に開催されたCP+に展示されていなかった。
中途で不安定な試作機であっても、あるいはモックだったとしても
展示さえあればネガティブな偏見を持たずに済んだかも。
営業ベタなのかマヌケ過ぎるのか。

Kマウントの悲惨な状況を見れば、こういう茶番の変化球が続くととても腹がたつ。
Limitedやスターレンズ以外はDCモーターを基本搭載とか、
そういう部分は全然聞こえてこない。
今のペンタックスのデジタル一眼のAF性能であれば、DCモーターで
全然十分、まだそんなレベル。
小さいこと、軽いことに拘るがゆえに不愉快な場面が多いペンタックス製品。
それを改善して欲しいと切に願う。
僕はそういうペンタックスユーザです。

携帯やスマホの撮影機能の吐き出す画像、1万でお釣りがくる
コンデジが吐き出す画像、それらと比べても持ち替える意味があるカメラなのか。
レンズを取り替える意味のあるカメラなのか。

Auto110の悲惨な写りと比べれば、イマドキの携帯もスマホも
なんだかソレらしい絵をちゃんと吐き出してくれる。
そんな時代に小さいだの軽いだの、そのうえレンズを変えられるだの。
あえて新しいマウントを採用してまで出したトイカメラ。
写りに定評のあるセンサーサイズでもなく、一般的なコンデジと
同じサイズのセンサーを採用。
確かにCCDより連写には有利だが、それでも秒5枚。
スナップを撮るなら秒5枚でも多いかも知れない。
デジスコに付けるなら秒10枚撮れれば、ハイエンド一眼レフに並ぶ。
そもそも静物、風景、スナップしか見ていないメーカーなのだろう。
今更だけれど。

唯一評価したいのは、RAW撮影時の出力フォーマット。
DNG一択になったのか、それはヨカッタ。
ペンタックス独自フォーマットのPEFはツールによって
編集前の展開した時点で絵が違うことがある。
場合によってはサポートされていないことも。
DNGなら大抵のレタッチソフトで普通に扱える。
この点だけはRAWで撮ってレタッチする人には嬉しいかも知れない。

FA31やFA77や、FA50 F1.4もFA35も
Limitedだけじゃなくて、DAシリーズと写りが違う
フルサイズ対応レンズをフルサイズで使いたい。
そんな気持ちに応えてくれるライカ判のデジタル・レンジファインダーは
ペンタックスから発表されることあるだろうか。

こんな茶番で濁しても、トピックの少ないペンタユーザには
変化球でもスッポ抜けでも嬉しいのかもしれないけれど。
微妙な製品に個人的にはがっかりした。

そして反面、勘ぐりもある。
画像処理エンジンを今風に進化させて、ソレっぽい絵を
ちゃんと創りだす電子カメラに仕上げたのか?
K-5の写りはレンズに依存するという話も聞くが、
作例はペンタらしい青や緑や繊細さには乏しく、
他社似の今風な絵をよく見かける。
これがこれからのペンタの絵作りかと思うと、
ガッカリではあるけれど、世間が望む絵はコレだとすれば
メーカーとしては正常な進化なのかも知れない。

何にしても微妙なトイカメラ、その割にはとても高価だ。

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