2010年10月30日土曜日

PENTAX K-5 デモ機を触って

買うつもりがなかったので触らなかったK-5

でも大手量販店に寄ったついでに(と言い聞かせて)、
ついつい手にとってしまった。
いや、一番の関心はK-5 じゃなくてK-r だったのだけど。

K-m を買ってからK-7 を買うまでに何回、いや
何十回とK-7 のデモ機を触って、カメラを変えることで
自分の写真の何が変わるのか.... ウソ。
操作性がどう変わるのか.... ウソ。
なにを思ったんだろうな、あの頃。
持った感触と上級機という響きに憧れてただけかも知れない。
あの頃、CCD が吐き出す絵とCMOS が吐き出す絵なんて
微塵の違いも想像しなかった。

K-m をもう1回評価すると不満な点はこれくらい。

・ボディ剛性が弱い。とくにグリップがバッテリーケース部になっていて
  グリップ握ってきしむなんてダメダメだと思う。

・デジタル専用レンズを付けた場合のマニュアル撮影が面倒くさい。
  ダイアル1個が災いしていて.... ママデジだからアタリマエの構成か。

と、実はそんなに不満は無いのである。
ボディ剛性があまりに低いと感じるのは握るグリップ部分だから。
吐き出す絵はコンデジの比ではない。
特にマニュアルレンズを付けた場合は操作が少ない分、
被写体に集中できる。

この流れの発展形であるはずのK-r はもはやK-m の進化系じゃなくて、
どちらかと言えばK-7 とK-5 の中間的な印象だった。
K-x の進化系という本質はK-x を持っていないのであえて考えない (^ ^;;
シャッター音はK-m より控えめだが、K-5 の不完全燃焼のような
パスンパスンという感じではなく、割と機械的な静かなガシャン。
シャッター音には好みがあるようで、クルマのドアを閉めた時の
あの音と同じといったところか。
高級感を出す為に....
連写した時に気持ちよく感じるように電子音ものせて...
各社ワザを使っているようだ。
キャベツの千切りのような他社の連写音が好まれるようだが、
僕はK-m のシャッター切りましたよ、という存在感が好きだ。
ASAHI PENTAX ME のシャッター音なんて、K-m の比じゃない。
もう響き渡る感じがする。

K-r はファインダー内にフォーカスポイントがチカっと光って、
ピントが合ったらしい場所がはっきりわかる。
AF 精度と性能は.....
キットレンズと店内照明だと判断が難しい。
それでも決していいとは言えないのだろうな。
でもK-m にK-7 を買い増した時、AF 精度と性能が
格段に上がったと思ったんだよね。
まぁマニュアルでピントは合わせられるわけで、
別にAFがナンタラどうでもいい。
K-m のAF はお世辞にも素晴らしいとは言いがたく、
ましてやK-7 のAF にしたって大した事はないのだから。
ぶっちゃけフィルムのMZ-5n の方がマシかと思う事もあるくらいだ。

K-7 を処分してK-r をという気持ちが少しあったが、やっぱり
高感度特性よりもむしろ低感度での色合いや解像を期待するので
K-r はないなと思う。

一方K-5 は。
連写枚数が7枚という売りだったはずだが....
え?ええええええ?
7,8枚撮ると連写がピタっととまる。
この瞬間にアリエナイと結論が出た。
もっともこれはファームウェアのアップデートで改善されると
帰宅してわかったのだけど。
それでもたったの20枚?アリエナイ....
もちろん、ボディだけで50万もするCANON EOS 1D Mark IV のように
まるで動画を撮るようにとは思わないけど。
高画素化はバッファ容量やプログラム処理にも少なからず
影響するのだし。
鳥を撮ると、例えば飛ぶ瞬間をイメージしながら
予兆からシャッター切り放しにしたい場合がある。
時間にして3秒から4秒くらいだろうか。
そういう部分で連写継続枚数は影響する。

ネガティブなペンタックス的なネタの部分だけを突っ込むと
ユーザとしてバカなだけなので、期待している部分を。

・低感度撮影モード ISO80 が使える
・カスタムフィルタ 銀残しが使える

高感度マンセーの時代、ISO80 なんて必要なのだろうか。
ベイヤー式CMOS センサー、つまりローパスとプログラムで
色を造り込む電化製品一眼レフで、どんな絵が出てくるのだろう。
作例が少しずつ出てきているが、まだピンと来ない。

銀残し、実はメーカー純正ユティリティのアップデートで
RAW 現像時にそれが実装されているのがわかった。
しかし過去に撮った画像を銀残しで処理すると、
コントラストや色彩が低下するというより、マックロになってしまう。
K-7 には銀残しが無いわけだからJPG 撮って出しが出来ない。
そもそもペンタックスがどんな感じで
銀残しとして表現したいのかわからない。

この2点はとても興味深くて魅力に感じる。

未知の部分であるから尚更かもしれない。
暗いところでもより綺麗に、それはそれで本質なのだろう。
でもしかし、絵作りと言われる部分は電子データ編集の
本質の部分で、カメラ内部のゴニョゴニョの部分だ。
妙に明るい電子画像データを造るメーカーもあるし、
センサーの特性にドンピシャにハマると凄い画像を
吐き出させるメーカーもある。
なかなか面白い、過去にはそう思った。

よくJPEG 撮って出ししかしないカメラマンを初心者と表現される
ハイアマチュアな方も居られるが、どこまでも
いじり倒して作品を造るのも写真の一つの楽しみ。
逆にシャッター切って完結するのも一つの楽しみ。
どうでもいいことだ。
カスタムイメージを決めて、更には必要なら
細かい色合いも調整して、露出やシャッタースピードを決めて
想いを込めてシャッターを切る。
それで完結させて、あとは弄らない写真を一度は撮ってみたらどうだろう。
そうも思うけどね。できるものならやってみろとね。

何の話だったのか、そうか。
ISO80 で表現できる世界には興味がある。
けれど真逆の高感度は造り込みの部分の好みを
作例でもう少し見たい気がする。
今のところK-7 からK-5 へのリプレースもない。


あとはレンズ群のリプレース、他社が捨てたDC モーター式が
ペンタックスによって熟成されているのだろうか。
SDM を積んだレンズで価格が一番低いものは17-70 か。
それでも5万円以上が最安値。
DC モーター式ならいくらになるのだろう。
設計が古いという部分、儲からないという部分で
いくつかのレンズを切り捨てたHOYA だけど、DC モーターで
新しいレンズ群が増えるのを期待したい。

広角ズーム、あるいは標準ズームならともかく、
いや、この画角でギャーギャー言いっぱなしのワケがない。
200mm や300mm の画角を含むレンズでギャーギャーという音は
ちょっとどうかと思う。

カメラへの期待が結局レンズへの期待に変わってしまう。
でも実はこれが本質だと思う。
ただし高額なレンズがいいという他社のソレと違うけど。

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