2010年9月4日土曜日

お手軽の罠

考えや言動のすべてが潔白で、全くもって正しい人は
多分居ないんじゃないかと思う。


早大生? Twitterでカンニング告白、教授の東浩紀氏が発見

この記事を引用するのは少し躊躇した。
が、注目すべき点が明確なので引用。

手軽に利用できるサービスに慣れると、ふと
大丈夫なんじゃないかと軽い気持ちで本音が出てしまう。
いや、無意識に自分では大したことじゃないと思った事を
なにげなく発信してしまう可能性がある。
どうせ身内しか見ていないしとか。
そういうことが多い。

自分の所属や実名を消せばいいのだろうか。
逆に言えば、所属や実名がわからなければ
どんな場面でも誰もが見る可能性のある、
しかも注目されているメディアに向けて情報を発信しても
いいのだろうか。

今回の騒動の元は学生さんのようだから、まずは制限がないのだろう。
自分を特定できる可能性のある情報があることを忘れてしまっていた。
カンニングしたのがどうだか、それは別の問題として
ネット上のどこかに長期間残ることも忘れていた(知らない)のだろう。
こうやって取り上げてしまうと、これも残るのだから少し躊躇した。


自分で商売をしている人、所属する組織が許可している人、
外部に向けて情報発信する事が仕事の人、誰にも縛られずに
自分の好きな時に好きな事が出来る人、こういう人以外に
多くの場合は制限される事が多い。
制限されている、つまりやってはいけない事。

実名であろうとなかろうと、所属する組織の情報が
含まれていようとなかろうと、業務用端末から情報発信が
制限されているのであれば、それは業務において
どういう手段であろうが外部に情報発信することは
制限されていると理解すべきだと思う。
個人所有の携帯電話で私用電話、私用メールを
職場でどうどうとする人は居ないはず。
ましてや頻繁にそれを繰り返す人も居ないはず。
ルールというよりモラルであるから。

とすれば、個人所有の携帯電話からであっても、
基本的には制限がされていると考えるのが常識。
休み時間、休憩中だから何をやってもいいわけじゃないだろう。

制限が無ければそれは個人の判断。
これが一番難しいと僕は思う。

学生さんのカンニングネタから反れてしまうが、
便利を利用して、自分が何をしているのか忘れてしまうと
つまらない事でモラルが問われてしまうことになる。
とってもつまらないことで人間性が疑われるのは、残念な事。

こんな時代だから、ツマラナイことに気を使わなければならない。
本人に対して言うべきことを、愚痴や呑み会の戯言程度と
思うような事でも、一般に公開すれば小さな事も大きくなる場合がある。
そんな事でモラルが問われるのは、それこそツマラナイ事だ。
ましてや真意や本質が伝わりにくい文字数制限のあるサービスであれば
断片的なソレだけが強調されやすい。

大切なのは、言っちゃったことには責任をもつこと。
これもまた難しい事だと思う。
お手軽には罠がある。
自分が見落とした、忘れているところに。
自分への戒めも勿論含んでいる。

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